大川端だより(462)


平成22年度大阪市生涯学習ネットワーク事業

「これからの社会を描く!」ための市民塾
                  

みんなで学ぶための講座ですので、お気軽にご参加ください。当日参加も大歓迎です。

講座申し込みは下記URLからお願いいたします。

http://dankaiaction.jp/postmail/postmail.html


 自分たちの住むコミュニティや社会をよりよくするために、「市民」の果たす役割はますます大きくなってきています。また、最近では「市民参加の新たな公共」という言葉も盛んに言われ、市民活動に対する社会の期待は以前にも増して高まっています。しかし、市民活動を活発化させることによって、私たちはどのような社会を作り上げたいのでしょうか。
 この市民塾では、「公共性」や「多文化共生」、「開かれたコミュニティづくり」「新しい社会運動」について学びながら、「これからの社会像」について話し合い、理論から行動に移すための議論を深めていきたいと思っています。

■講座内容


◆第1回

「日本社会における公共性」
日時: 10月16日(土曜日) 13時30分〜16時30分
会場: 大阪市立総合生涯学習センター(大阪駅前第2ビル5階) 第3研修室
 
講師: アンヌ・ゴノン さん
同志社大学・グローバル・スタディーズ研究科教授
  
研究テーマは、「日本における公共性の形態 」。現在、激しい変動に直面している日本社会において安心・安全の在り処を求める「市民的つながり」(市民生活の感情、ハビトウス、また市民生活上の正義)を中心に現在現れつつある新しい「協同体」の形態を研究されています。


フランス出身のゴノン氏は、学生時代に小津安二郎の映画に魅了され、日本に深い関心を持たれました。以後、日本における公共性を研究されています。 家族や地域で市民が果す役割、人間の基本的な生活や生存の権利、私的生活、公共性のある生活……フランス人から みた日本の公共性を語って頂き、「公共性とは何か」を学び、これからの社会を考えます。 


◆第2回
「私たちは多文化共生社会をつくれるのか」   
日時: 11月20日(土曜日) 13時30分〜16時30分
会場: 大阪市立総合生涯学習センター(大阪駅前第2ビル5階) 第3研修室
 
講師: 田村太郎 さん
(特)多文化共生センター大阪 代表理事
ダイバーシティ研究所 代表
IIHOE [人と組織と地球のための国際研究所] 客員研究員 他

兵庫県伊丹市生まれ。高校卒業後、アジア、ヨーロッパ、アフリカ、南米などを旅する。在日フィリピン向けレンタルビデオ店で勤務することで、日本で暮らす外国人の課題を知る。1995年1月阪神大震災直後に外国人被災者へ情報を提供する「外国人地震情報センター」の設立に参加。同年10月、「多文化共生センター」への組織変更に伴い事務局長に就任、2004年3月まで同センター代表を勤めた。
総務省「地域における多文化共生推進研究会」構成員として、2006年3月に同省がまとめた「多文化共生推進プラン」の策定に参画。外国人が直面する課題対応のための地域社会変革の仕組み作りを提案し続けている。


国境を越えた人の移動が加速化する現在、外国籍あるいは外国にルーツを持つ人たちと共生することは日本でも今後不可避になってきています。教育・雇用・福祉の課題、差別意識の生まれる背景、外国籍の人々の人権、文化とアイデンティティについて学びながら、私たちは共に生きる社会を創りたいのか、創りえるのかを考えます。 


◆第3回
「なぎさコミュニティと市民の役割」 
日時: 12月11日(土曜日) 13時30分〜16時30分
会場: 大阪市立総合生涯学習センター(大阪駅前第2ビル5階) 第3研修室
 
講師: 岡本栄一 さん、大阪ボランティア協会ボランタリズム研究所所長

同志社大学卒業。社会福祉施設、大阪ボランティア協会(常務理事・事務局長)など福祉現場で33年間勤務後、大学で教鞭をとる。前大阪ボランティア協会理事長。現在は、ボランタリズム研究所所長。共著『ボランティア=参加する福祉』(ミネルヴァ書房)、『地域福祉システムを創造する』(ミネルヴァ書房)など。


「なぎさ」は陸地と海の狭間にあって、命の豊かさを象徴する場所です。そこからイメージされた「なぎさコミュニティ」とは、団体や施設などと地域社会の間に開かれた「公共的な空間」であり、豊かな人間的交流の場です。この「なぎさコミュニティ」の重要性を唱えられてきた岡本氏より、新しい社会づくりとして、積極的で戦略的な「コミュニティづくり」や市民の役割を学び議論します。


◆第4回
「新しい社会運動」       
日時: 2011年1月22日(土曜日) 13時30分〜16時30分
会場: 大阪市立総合生涯学習センター(大阪駅前第2ビル5階 第3研修室)
 
講師: 田畑稔 さん 
 大阪経済大学人間科学部教授

2002年から現職。専門はドイツ哲学およびマルクスの研究。近年のテーマは「アソシエーション革命」「日常生活世界の哲学」「人類史再考」「人間科学の新展開」など。季報『唯物論研究』編集長、大阪哲学学校参与、21世紀研究会代表世話人
著書に、『マルクスとアソシエーション』(新泉社、1994年)、『アソシエーション革命へ』(共編著、社会評論社、2003年)など。


ボランティアやNPOに象徴される市民活動は、「新しい社会運動」とも呼ばれています。古い社会運動が、多分に階級史観の影響を受けた運動であったとすれば、新しい社会運動は、生活世界が抱える個別の社会課題の解決を自らの実践を通じて目指すものです。「市民の自発的結社」を意味するアソシエーションやアソシエーティブ・デモクラシーといった言葉の概念を学び、ボランティアやNPOが社会運動として持つ意味と意義について学びます


講座お申込みは下記URLから(ご質問も受け付けています)

http://dankaiaction.jp/postmail/postmail.html