大川端だより(455)


東京の女子大生から「ウォロ、すげぇよ…」と驚かれてしまった。編集委員の一人が見つけてくれたブログ(http://micchiyo.blog114.fc2.com/blog-entry-86.html)の記事なのだが、くすぐったいようなお褒めの言葉で綴られており、編集委員の一人としては結構自尊心をくすぐられる(笑)。


最近、ウォロは「むつかしい」とか「オモロない」とか言う人もいるのだが、「すげぇ!」といってくれる人もあるのである。編集者としてはどうしても、批判者に対していかに対応するかを考えることが多い。しかし、「批判」というのはわりと安易にできるので、「どうでしょうか?」と訊かれると、“賢い”人ほど、何のかんのと、ノタマッてくださることになる。


でも、もちろん聞く耳は持たなければならないが、編集コンセプトに合わない批判はそんなに真剣に取り扱うこともないのではないかと思う。例えば、リッチな商業雑誌と比べて、「カラーページが少ない」と言われても、そんなのは対応不可能なので、無視するしか仕方あるまい。


ぼくはこれまでいろんな企業や行政、学術団体などの広報誌の制作に携わってきたけれど、まあいろんな的外れな批判を聞かされたことも多い。本人は善意なのだろうが、編集コンセプトに適合しない批判は有害ですらある。というのは、企業や行政の編集担当者は、とくに批判者が上司や外部識者の場合、恐れ入ってしまって、何とか批判に答えようとし、実務を担当するぼくら外部スタッフに無意味な“改善”を強要してくることがあるからである。


やはり雑誌は、編集コンセプトと読者ターゲットの明確化が不可欠である。それさえハッキリしていて、それに沿って編集してさえいれば、そんなんに的外れなモノにはならないと思う。ただ、コンセプトとターゲットの明確化というのが結構難しく、ウォロも本当にそれが出来ているかといえば、「……」なところもあるなあ。反省しましょうね、編集委員の皆さん(微苦笑)。