大川端だより(412)


昨日は住吉大社への初詣を兼ねて叔母さんちを訪問。弟家族も合流して豚と牡蠣の鍋で食卓を囲む。


正月三が日はほとんど読書で過ごす。特に去年読んだ村上春樹の『1Q84』に続き、『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』『海辺のカフカ』を読了。『海辺のカフカ』は二度目である。もう一つの長編『ねじ巻き鳥クロニクル』も確か以前に読んだと思うが、これからもう一回読もうと思っている。


村上春樹の小説には箴言っぽいセリフがよく出てくるが、正月に読んだ『海辺のカフカ』のなかでもポンびきのカーネル・サンダーズが長距離トラック・ドライバーのホシノちゃんを諭す次のようなセリフが気に入った。


「啓示とは日常性の縁を飛び越えることだ。啓示なしになんの人生だ。ただ観察する理性から行為する理性へと飛び移ること、それが大事なんだ。わしの言ってることが分かるか、このメッキしゃちほこボケ」


“メッキしゃちほこボケ”というのはホシノちゃんが名古屋出身だからだが、自分も似たようなものだから、この言葉は肝に銘じておこうと思う。