大川端だより(402)


昨日の日曜日は、ボラ協主催の第1回目の「自治の学校」でした。関西学院大学法学部の岡本仁宏先生をお招きして行われました。テーマは、「民主主義と市民自治〜基本的なことを押さえておこう〜」。参加者はスタッフを含めて45人と大盛況でした。他県からの参加者もあり、「自治」に対する関心の高さが伺われました。


内容的には、岡本先生のレクチャーはあらためて民主主義と市民、市民自治を基本的なところから再考する良い機会となりました。印象的だったのは、日本の首相とアメリカの大統領の国民(市民)への呼びかけ方の違い、という話でした。鳩山首相は、「国民の皆さま」という言い方をしますが、オバマ大統領は「My fellow citizen!」と呼びかけます。


前々からぼくは日本の政治家の「国民の皆さま」とか「国民の方々のために」などという言い方にちょっと違和感を感じていました。いかにも国民を尊重しているような言い方ですが、なんか“媚び”が感じられると思いませんか?
また、媚びの裏にある“上から目線”も感じてしまうんですよ。それに対して、「My fellow citizen」にはそういう媚態はなく、同じ仲間に呼びかけている感じがします。


日本語の「国民」は「日本の国籍をもっている人」という意味で、日本に住んで働いている在日外国人などは含まないちょっと排他的なニュアンスを感じます。しかし、国民に対する「市民」という言葉はまだまだ嫌う人たちもおり、完全に定着しているとは言いがたいですが、その歴史や意味を考え続けていくことが大切だとの岡本先生の論点には大いに同感しました。また、後半の6グループ、6テーマに分けての討議セッションも非常に活発で、いろんな意見が聞けて面白かったです。