大川端だより(377)


小沢一郎民主党の代表を降りた。16日に両院議員総会で次の代表を決めるらしいが、世間では岡田もしくは鳩山が次期代表というのがもっぱらの噂である。しかし、『国際評論家小野寺光一の「政治経済の真実」メールマガジン』によると、代表・菅直人、幹事長・小沢一郎でないと選挙には勝てないという。その理由として、鳩山も岡田も貧しさをまったく知らない大金持ちの息子だし、岡田などはもと通産省の役人だった。その点、この不況下の庶民の暮らしのことが分かるのは市民活動の経験がある菅だし、それと政治の裏の裏まで知っている小沢がタッグを組む以外に自民党に勝てる見込みはない、というのである。自民党の麻生総裁も、大金持ちの何も知らないお坊ちゃま育ちだから、今の庶民の暮らしぶりは分からない。カップラーメンが500円ぐらいと思っていたしね。


ぼくは今でも菅直人についてはある種の幻想があり、岩波新書の菅の著書『大臣』を読む限り、彼が厚生大臣だったときに薬害エイズ問題を徹底追及した仕事ぶりはやはり賞賛に値すると思う。また、先のメルマガには菅代表を推すもうひとつの理由が書かれていて、それは菅の笑顔の良さだという。確かに、破顔一笑するときの彼の笑顔は邪気がなく、とても明るい。選挙ポスターには笑顔が付き物だけど、確かに岡田や鳩山の笑顔というのはあまり見たことがない。この不況下で選挙を闘うためには、徹底的に市民・庶民の立場に立つ以外にないから、それができるのは菅直人だけだというのである。とても説得力があるなあ…と思ってしまったのだが、どうだろう……。