大川端だより(374)


昨日の日曜日(3日)は、久々に住吉の伯母たちのうちへご機嫌伺いに訪れる。前にカレーを食べたいと言っていたので、前日につくって1日おいたものを持っていく。食後、いろいろ話をしているうちに、下の伯母が「電子辞書が欲しい」と言うので、自転車で住吉大社近くのマツヤ電気に行ってカシオの製品を買って戻る。


マニュアルを見ながらあれこれ操作をするのだが、いろいろ機能があって複雑なため、慣れるのに手間取りそうだ。でも、惚け防止になるから、急がずマスターしたら…と言っておいた。一番簡単そうなのを選んだのだが、それでもキー操作に慣れていない高齢者にとって、「スクロール」とか「確定」とか「選択」とか、電子機器用語がピンと来ないようだ。ぼくらは電卓やパソコンや電子辞書に慣れているので、なんでもなく使いこなしているが、現役時代に電子機器を使ったことのない世代にとっては、何でもないことが難しいようだ。しかし、「電子辞書が欲しい」という欲求があること自体がわが伯母ながらなかなか素晴らしいと思ってしまった。


自転車で往復2時間という距離だが、天王寺から阿倍野筋にそって上町線と並行する道は、二十歳代まで過ごした辺りなので懐かしく、のんびりと良い時間つぶしになった。松虫通から阿倍野筋を渡って一つ東側の筋にHくんという中学校時代の同級生の家があるのだが、今でも古いお菓子屋さんとしてそのまま営業していたのにはビックリした。写真は上町線姫松駅。いつごろつくられたのだろうか、昔から古びた風情のある駅で、趣があって好きな景色である。