大川端だより(366)


最近あちらこちらで、これからの社会を考える上でものすごく重要な概念が「アソシエーション」である、ということを述べているのだが、なかなか真意が理解されない。一つの原因は、アソシエーションの訳語に良いものがないことである。辞書を引くと、「協会」「結社」「連合」「連盟」「連想」などの訳語が出てくる。そしてもうひとつ、「アメリカの社会学マッキーバーが定式化した社会類型の一。村落・都市などの基礎社会の中で、共通の利害関係に基づいて人為的につくられる組織。会社・組合・サークル・学校・協会など。彼は家族もこれに含まれるとする。結社対。」と書かれている(以上「スーパー大辞林」より)。


しかし、マッキーバーの定義は茫洋としすぎているように思う。現在、ぼくが使っているアソシエーションというものの中身(意味)は、NPO・NGOなど、いろんな市民活動団体のことなのだが、それらの特徴は、志を共有して、連なって、社会課題の解決を目指す、自発的・自律的なグループ、ということである。それをそのままアソシエーションの訳語とすると、「志連」ということになろう。なかなか良い言葉だと、手前味噌を味わっているところである。