大川端だより(319)


今日は朝の9時から「市民ライター&映像制作」連続講座の宣伝でコミュニティ
テレビに出演。収録が9時だから打ち合わせリハーサルを含めると、朝8時に
スタジオ着でないと間に合わない。スタジオはOBPだから自転車で20分もあ
れば行けるところだ。眠かったが、6時起床。講座の集まりが悪いので、しっ
かり宣伝をしておく。最後のほうに講座の詳細を付けておきますので、ぜひみ
なさん振るってご参加ください。


また、今日は「市民ライター通信」の発行日だった。ぼくは下記の記事を投稿。
もう59号にもなる。次は60号である。5年間毎月1回出し続けた計算だ。
この効果もあってか、この秋は市民ライター講座の引き合いが3つもあった。
嬉しいことである。呼んでもらえば、どこでも行きますので、ご連絡を!!!


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■【6】この「中二男子」をほめよ
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■中学生のディープエコロジー  (by thayama)


 「花を踏まないように歩いてま〜す」


 この科白(せりふ)は、最近ぼくが関わっている小学五年から中学ニ年までの
子どもたち24人のワークショップにおけるグループワークで、中二の男子が発
した言葉である。


 ある町の総合計画の子ども版をつくるため、「環境」や「暮らし」、「安全
安心」などのテーマごとに子どもたちの意見を聞き、最終的には彼(彼女)ら
自身の「ゆめプロジェクト」をつくってもらおう、というものである。


 件の科白は、グループワークの時間に、ファシリテーターが「環境のために
何かやってることってある?」と訊いたときに、その中学生の口から出た言葉
である。「花を踏まないように歩いてま〜す」。「…ま〜す」の部分に冗談っ
ぽいニュアンスもあるが、おそらく彼はふだん、道や野原を歩いているとき、
タンポポやスミレなど、小さな野の花たちを踏まないように気をつけているの
だろう。観賞用の菊や薔薇をわざわざ踏む子どもはいないからね。盗む大人は
いるけどさ(苦笑)。


 もしかすると彼の言葉の真意は、放課後のサッカー部の練習のとき、校庭の
片隅に植えられた草花を、植えた人の気持ちを慮って、踏まないようにしてい
る、という意味なのかも知れない。どちらにしても、一見ガサツでやんちゃ、
日焼けして坊主頭の彼の、心の奥底(おうてい)に在るやさしさを感じずにはお
れない。


 ファシリテーターの質問の意図は、「ゴミの分別」とか「スーパーでレジ袋
をもらわない」とか「使わない電気製品のコンセントは抜いている」といった
答えを期待していたのかもしれない。しかし彼の答えは、そのような環境志向
の模範解答ではなく、とても詩的で、非常にラディカル(根源的)なディープ
(深層)エコロジーの種を胚胎しているようにさえ感じられた。


 因みに、「ディープエコロジー」というコンセプトは、1973年にノルウェー
の哲学者アルネ・ネスが提唱したもので、従来の環境保護活動を人間のためだ
けの「シャロー(表層)エコロジー」と断罪し、そうではなく、「すべての生
命存在は、人間と同等の価値を持つため、人間が生命の固有価値を侵害するこ
とは許されない」とした。つまり、人間中心主義の環境保護から、環境保護
のものを目的とし、例えて言えば、路傍の花の命さえ無闇に手折る権利は人間
にない、ということなのだろう。(この段落は「ウィキペディア」参照)

 
元気一杯の中二男子の心中にある小さな生命に対する思いやり、やさしさこそ、
ディープエコロジーへの萌芽でなくて何であろう。ぼくは、この言葉が聞けた
だけで、同プロジェクトに関わった価値があると思った。


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┃┃ シニアのための、その道のプロが教える
┃┃ 「市民ライター&映像制作」連続講座
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趣味・興味をいかして市民活動に出会う!!!

 「書くことが好き」「人の話を聞くのが楽しい」
「旅行のビデオを作るのが得意」、そんなシニアの皆さんのやりたいことや趣
味・興味を生かして、多彩で奥深い市民活動の現場にNPOの取材を通して出
会う講座です。その道のプロに基礎から実践まで学びます。各コース充実の全
6回講座+成果発表会。

■講座概要

・会場 大阪NPOプラザ 会議室
大阪市福島区吉野4‐29‐20)

・対象 市民活動に関心があり、人の話を聞いたり、写真を撮ったり、ビデオ
を撮影・編集に興味があるシニア(55歳以上)の方

・コース
1.市民ライターコース 全6回+成果発表会 (講座時間:約32時間)
2.映像制作コース  全6回+成果発表会 (講座時間:約40時間) 
   ※ 詳細は下記をご覧ください。

・定員 市民ライターコース 15人
    映像制作コース   10人
※ 先着順。定員になり次第締め切ります。

・参加費 各9,000円
 大阪ボランティア協会会員は8,000円
※初回受付時に徴収します。
※受講料には資料代、機材使用料などが含まれます。

・申込方法 参加申し込みはこちらをクリックしてお申し込みください。
 締切は8月26日(火)。
 締切後に受講票をお送りします。届かない場合は、お手数ですが主催連絡先
 までご連絡ください。

・問合先 社会福祉法人 大阪ボランティア協会(担当:大谷・永井)
Tel:06-6465-8391 Fax:06-6465-8393
          E-mail:cec@osakavol.org

・催 社会福祉法人 大阪ボランティア協会

◆<市民ライターコース概要>

・内容 「メディアとコミュニケーション」などのレクチャーから取材・イン
タビューの方法、リライトなどの実践をワークを通じて学ぶコース。実際にN
POを取材して原稿作成も。優秀作品は市民活動総合情報誌「ウォロ」に掲載!

・講師 吐山継彦(言葉工房、「ウォロ」編集委員長)
 編集・広報グループ「言葉工房」代表。企業、自治体、大学、学術機関など
 の広報誌の企画、編集、取材、執筆に携わる。編集・広報、市民活動に関す
 る講演・講師経験多数。

華房ひろ子(エディター、「ウォロ」編集委員
 編集プロダクション勤務。

●講座スケジュール 回 月日 時間 内容

第1講 9/2(火) 10:30〜17:45(受付10:00から)
   終了後、共通懇親会
【共通】「市民活動って何?」早瀬昇(大阪ボランティア協会)
     「対談:吐山継彦×下之坊修子」

「市民ライターとは何か」

第2講 9/9(火) 13:00〜17:00
「メディアとコミュニケーション」

第3講 9/16(火) 13:00〜17:00
「取材とインタビューについて」

第4講 9/30(火) 13:00〜17:00
「リライティングの創造性」

NPOを取材。日時は取材先団体と調整して決定。

第5講 10/14(火) 13:00〜17:00
「編集の基礎の基礎」

第6講 10/28(火) 10:00〜17:00
「取材原稿の完成」

第7講 11/4(火) 13:00〜17:00
    終了後、共通懇親会
【共通】成果発表会、作品講評

※部分的に変更になる場合があります。

◆<映像制作コース概要>

・内容
映像を作る際の企画・構成・撮影・編集を通して学ぶコース。実際にNPO
を取材して活動風景やインタビューを撮影、編集し、一本の映像を完成させる。
作品はカフェ放送「てれれ」とケーブルテレビにて上映!

・講師

下之坊修子(映像発信てれれ主宰、映像作家)
 市民の映像をカフェ等で上映する活動で「おおさかCBアワード2007」
 大賞受賞。『離婚を選んだ女たちPart1〜3』やシンガーソングライ
 ターの阿部ひろ江さんを追った『ゆらりゆらゆら』等監督作品も多数。

神吉良輔 (映像作家)
日本映画学校卒業後、テレビ番組制作会社およびNPO法人にて映像制作に
携わる。身体障害者を追った記録映画『もっこす元気な愛』のプロデューサー。
08年に独立、スタジオ「ふとっちょの木」設立。

●講座スケジュール( 回 月日 時間 内容)

第1回 9/2(火) 10:30〜17:45(受付10:00から)
 終了後、共通懇親会
【共通】「市民活動って何?」早瀬昇(大阪ボランティア協会)
 「対談:吐山継彦×下之坊修子」

 取材先団体決定、企画

第2回 9/9(火) 10:00〜17:00
構成、カメラ実習

第3回 9/16(火)頃
日時は取材先団体と調整して決定
取材先での撮影

第4回 10/14(火) 10:00〜17:00
編集

第5回 10/21(火) 10:00〜17:00
編集

第6回 10/28(火) 10:00〜17:00
編集、完成

第7回 11/4(火) 13:00〜17:00
 終了後、共通懇親会
【共通】成果発表会、作品講評

※部分的に変更になる場合があります。