大川端だより(285)


昨日の夕方、大阪市立中央図書館へ行ってシーダ・スコッチポルの『失われた民主主義−メンバーシップからマネージメントへ』(慶應義塾大学出版会)を借りてきた。なかなか面白そうな内容で、目次は下記の通り。副題の「メンバーシップからマネージメントへ」に惹かれて読んでみようという気になった。最近よく、NPOなどで「ボランティア・マネージメント」という言葉が聞かれるけれど、抵抗感あるよなあ。


 まえがき


 序文と謝辞


第1章 ウォレン・ダージンの墓石――アメリカにおける草の根民主主義
市民世界の変貌/ 合衆国における草の根民主主義の高まりと変貌/ 本書の見取り図


第2章 いかにして合衆国は市民共同体となったのか
「小さいことは美しい」――今日の多くが受け入れている物の見方/ ボランティア主義と民主的共同体の建設/ 古い見方への新証拠/ アメリカにおけるボランティア主義の起源/ 市民共同体としてのアメリカの近代化/ 自発的連合体の急増/ 二〇世紀における市民社会/ ボランティア主義と民主的ガバナンス


第3章 結社(ジョイナー)好き、組織者、市民
メンバーシップの意味/ 組織者を入会させる組織者/ 民主的市民精神への道筋/ 回顧と展望 


第4章 メンバーシップからマネージメントへ
古い連合体と新しい社会運動/ アドボカシーの噴出/ アドボカシー時代のメンバーシップ集団/ 一変した市民世界


第5章 なぜ市民生活は変化したのか
社会的慣習からの解放と市民世界の変貌/ 政治的機会と結社の変化/ 結社建 設の新しいモデル/ トップの変化/ 改造された市民生活


第6章 我々は何を失ったのか
トップダウンの市民世界/ 失われた民主主義/ 二〇〇一年の<9・11>以後の市民性復興か


第7章 アメリ市民社会の再構築に向けて
有害な対策/ 草の根民主主義の新しいモデル/ メディアと民主性再興/ ナショナルな政治の改革/ アメリカの失われた民主主義の再興


 訳者あとがき


 註


 索引