大川端だより(271)


昨日の朝日の夕刊(3版)は特オチなのか、毎日新聞には載っている「大阪知事選 熊谷・阪大教授擁立へ 民主 与野党対決へ」という特ダネが抜けていた。朝日はトップ記事が「大阪知事選 橋下氏 出馬を表明 関心5年前から」となっており、朝からテレビで散々やっていたネタになので、完全に後追い記事である。


以前、「橋下弁護士はでないだろう」と書いたが、出たなあ。さんざん「出ない」と嘘をついており、その理由が自分が出ている番組への義理立てと調整のため、というのでは視聴者はコケにされたように感じるのではないだろうか。橋下は自分が出演している番組の司会者である紳助ややしきたかじん、それから大物の堺屋太一などへの思慮は口にするが、自分の嘘に対する視聴者への謝意は一切述べていない。


これはある意味で大阪府民をないがしろにしている、ということで、彼はほぼ自分が当選するのは確実だと思っているかもしれないが、民主党が擁立した熊谷貞俊教授は、テレビで阪大の学生がインタビューに答えていたように、なかなか魅力的で筋の通った人物のようだから、かなり苦戦するかもしれない。また、やんちゃ坊主的な橋下を嫌って、落ち着いて知的な大人の男に投票する府民も多いにちがいない。民主党はなかなかいい球を投げたものだ。あとは無所属で誰か大物候補者(西川きよし?)が出れば、知事選はさらに面白くなるだろう。