大川端だより(261)
明日(土)、明後日(日)と、ボラ協の一泊創出会議があるため、今日中に「市民プロデューサー通信」第143号を出す必要があり、午後からはそれにかかりっきりだった。大阪市長選のほうも気になっているのだが、橋爪勝手連もあんまり手伝えなくて心苦しく思っている。日曜日は選挙にいけると思うが、会議があって忘れそうなので、きのう事前投票を済ましておいた。下記に今日発行した市民プロデューサー通信143号のぼくの原稿を載せておく。
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┃┃■ 黒ビールでも飲みながら・・・・120
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「敗戦前後のことを書いた本2冊を読む」
▼毎日新聞大阪本社の記者だった藤田信勝(故人)が昭和22年に出版し、その
後絶版になっていたが最近復刊なった『敗戦以後』(定価:2300円+税 発行
:プレスプラン 発売:サンクチュアリ出版)と『大阪砲兵工廠の八月十四日』
(定価:1500円+税 発行:東方出版)を読んでいると、昭和20年8月15日の
終戦前後の体験や感慨の違いが、置かれた立場によって大きく異なることがよ
くわかる。前者は大新聞の新聞記者による敗戦前後の日記、後者は東洋一の大
兵器工場だった陸軍大阪砲兵工廠(造兵廠)の工員やその家族の手記である。
▼例えば、新聞記者はポツダム宣言受諾による日本の敗戦が濃厚であることを
知っていた。8月11日の日記の出だしは次のようなものである。「東京では、
九日夜以来、御前会議、閣議、戦争指導最高会議が矢継ぎ早に行われていると
のことだ。新聞は相変わらず、強がりをいっているので、国民はまだ何も知ら
ない。われわれもどの方向に日本が進むのか全くわからないので、『戦争一本』
の線をはづすわけには行かないが、それでも何となく不安な気がする」(本文
は旧仮名遣い、旧漢字使用だが、現代文に変換。以下同じ)
▼そして、八月十四日は「最後の日がついに来た。ポツダム会議の三国共同申
入を受諾して降伏することに決した。既に数日前から、大勢はその方向に向か
っていたことはわかっていたが、陸軍は本土決戦論を最後まで主張してゆずら
なかった。」と書き、「しかし、今日はまだ戦争がつづけられている。今朝か
ら大型機、小型機が何回となく襲ってきた」と述べた後、その日の夜の社内の
様子を次のように活写している。
▼「今夜の社内は、さすがに興奮している。酒とビールが興奮をあおっている。
三階の客室でH、S、Nなど社会部の同僚がやはりビールと酒で興奮していた。
僕も酔っぱらったSに無理やりにお仲間入りさせられた。まだ防空暗幕を張っ
た部屋である。
『暗幕をとってしまえ、戦争はすんだんだ!』
『最後の夜! 歴史的な夜! OK!』
興奮と怒号。それから軍歌の合唱。足で床をふみならしたので、ついに階下
の重役室から文句が出て、この『興奮の夜宴』も終わらざるを得なかった。」
▼八月十四日の新聞社では、次の日戦争が終わることを知っており、その開放
感から、夜には宴会まがいのことまで行われていた。同じ日、新聞社からそれ
ほど離れていない陸軍大阪砲兵工廠では、昼近くの11時半ごろに米軍機の大爆
撃が開始されていた。藤田記者は14日は昼食をとってから家(奈良県富雄村)
を出るのだが、そのとき彼は、爆撃を済ませて引き上げるB29の大編隊が真っ
青な夏空を「憎いほど悠々と、まるで自分の国の空を飛ぶように」東南の方向
に向かって飛んでいくのを目撃している。
▼14日の昼ごろ始まった空襲は凄惨を極めた。『大阪砲兵工廠の八月十四日』
の楠山勲の手記によると、「八月十四日、私達の工廠もついに編隊三百機にも
及ぶB29の熾烈な集中攻撃を受けました。前日より『明日は工廠らしい』など
といううわさが流れておりましたので、十一時半ごろに空襲警報が発令された
時には、年長者や女子挺身隊、学徒、女工員には、いち早く都島方面への退避
命令が出ていました。廠内に留まったのは、防空要員や若い男子工員がほとん
どでした」というから、みんな薄々分かっていたのだ。しかし…、
▼「上空に豆粒ほどの編隊が見えたかと思うと、ピュー、ドドッーという大音
響を伴って爆弾が落下。青く澄みわたっていたはずの空が、真っ黒になり、煙
と、爆風と、砂塵の中から、トタン屋根がメラメラと青白く燃え上がりました。
一目散に濠に退避。濠の中にいても、爆発の衝撃がすさまじい地響きたてて伝
わってきます。ザーザーと土砂が濠の蓋を叩くのを聞きながら、この世の終わ
りとはまさにこのようなことであろうと、身の毛のよだつ思いがしました。」
▼爆撃の音が止んで、外に出ると、そこはまさに生き地獄だった。伊藤友一に
よると、「暑い熱気は灼熱地獄を思わせ、風は、何かが焦げている様な、異様
な臭いを運んでくる。舗装されていた通路は、まるで耕されたかのように新し
い土に覆われている。あちらこちらに着弾の跡があり、直径二十メートルほど
のスリバチ型に、ぽっかりと穴が口をあけている」という状況だった。そして
そこらじゅうに死体や身体の部分が散乱していた。それから何日も瓦礫の中で
死体を処理する作業が続く。
▼現在、砲兵工廠跡は緑したたる大阪城公園とビジネスのメッカOBP(大阪
ビジネスパーク)になっている。そして、昭和20年8月14日に起こったことを
記憶している人の数は年々減ってきている。しかし、ぼくらはこの悲惨な事実
を知っておく必要がある。そこで、太平戦争開戦の12月8日に、「体験!フィ
ールドワーク市民塾3」として、砲兵工廠跡を歩くことになっている。すでに
定員一杯間近になっているが、「どうしても…」という人は、次のURLをご
参照ください。http://www.osakavol.org/events/071208shiminjuku3.html
(thayama)
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「NPOメッセin関西2007」のお知らせ
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来る12月1日(土),2日(日),3日(月)の3日間、
近畿ろうきん、日本NPOセンター、関西の主要なNPO支援組織が協働で
全国規模のイベント「NPOメッセin関西2007」を実施します。
「分野、セクター、国境を超え、社会デザインの可能性を探る」
を3日間のNPOメッセの共通テーマとし、社会の新たな可能性を模索する場
にしたいと考えています。
今回は、ノーベル平和賞の受賞で世界的に注目を集めているバングラデシュの
「グラミン銀行」の方をはじめ、中国、韓国からもゲストを招き、これからの
社会のあり方について共に議論する機会を作りました。
皆様のご参加を心よりお待ちしております。
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プログラムの詳細、参加申し込みは→ http://www.jnpoc.ne.jp/event/messe/
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「NPOメッセin関西2007」 のご案内
■日時 2007年12月1日(土)2日(日)3日(月)
■会場 大阪経済大学(70周年記念館(A館))(12月1日、2日)
大阪NPOプラザ、piaNPO (12月3日)
■プログラム数 12プログラム
■講師 45名(うちバングラデシュ,中国,韓国より各1名)
■定員 各プログラムにより異なります(最大定員500名)
■主催 近畿労働金庫/日本NPOセンター/
NPOメッセin関西2007実行委員会
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以下、プログラムの簡単なご紹介です。
各講演やセミナーの内容・論点はWEBをご参照ください。
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プログラムの詳細、参加申し込みは→ http://www.jnpoc.ne.jp/event/messe/
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※ご参加には事前登録が必要です。
■12月1日(土):オープニング 社会的金融フォーラム <<無料>>
●記念講演(12:30〜15:45)
「社会を変える金融 グラミン銀行の挑戦から」
ノーベル平和賞を受賞したグラミン銀行の実践から、「金融と地域・社会」
に焦点をあてます。
スピーカー ウマイ・クルスム(グラミン銀行 副総支配人)(以下敬称略)
対談者(予定) 石橋 嘉人 (近畿ろうきん 理事長)
※逐次通訳あり
●セミナー1,2(16:00〜17:45)
○セミナー1「社会的金融が動く お金の流れが社会を変える」
○セミナー2「グラミン銀行手法を社会に活かす
多重債務なき社会へのアプローチを探る」
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プログラムの詳細、参加申し込みは→ http://www.jnpoc.ne.jp/event/messe/
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※ご参加には事前登録が必要です。
■12月2日(日):市民活動フォーラム <<2日目以降は有料となります>>
●キーセッション(10:00〜12:30)
「市民が担う新たな社会づくりの可能性」
多様な人材、価値観を持つ市民だからこそできる、新たな社会づくりについて
考えます。
パネラー
倉田 めば(Freedomコーディネーター/
大阪ダルク・アソシエーション 理事)
玉田 雅己(NPOバイリンガル・バイカルチュラルろう教育センター
理事)
前田 信一(カリヨン子どもセンター 監事/
こども福祉研究所 副理事長)
コーディネーター
山岡 義典(日本NPOセンター 副代表理事)
●分科会1〜5(13:30〜17:00)
○分科会1「ソーシャル・キャピタル形成の観点から見た社会づくり」
○分科会2「新たな社会づくりに向けたアジアの連携を考える」
○分科会3「市民によるアドボカシーにNPOが果たせる役割とは
−その現代的可能性を探る−」
○分科会4「分野を超えセクターを超え、社会制度の設計を考える」
○分科会5「NPO支援の現状は、NPOの自律を進めているか」
●懇親会(17:30〜19:30)───────────────
│会場:大阪経済大学
│参加費:3,500円
│全国のNPO関係者が一同に集まる機会です。名刺交換や情報交換など
を通じて、ネットワーキングを深めるために、ぜひご参加ください。
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プログラムの詳細、参加申し込みは→ http://www.jnpoc.ne.jp/event/messe/
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※ご参加には事前登録が必要です。
■12月3日(月):市民活動フォーラム<<2日目以降は有料となります>>
●個別プログラム
(A,B:14:00〜17:00/C:11:00〜18:00)
○個別プログラムA(会場:piaNPO)
「NPO共同事務所施設の可能性〜日米の実践事例から〜」
○個別プログラムB(会場:大阪NPOプラザ)
「ISO/SR「組織の社会的責任」の規格化のゆくえ
〜ISO26000とは何か、
ISO/SRウィーン総会報告会・関西〜」
○個別プログラムC「0泊7時間!?関西支援センター弾丸ツアー」
■参加費 12月1日 無料
12月2,3日 有料
※ご参加のプログラム数に応じて、以下のようになります。
1プログラム−3,000円
2プログラム−5,000円
3プログラム−7,000円
(日本NPOセンター正会員は割引あり)
■懇親会費 3,500円
■申込締切 2007年11月22日(木)
■参加申込・お問合せ先
特定非営利活動法人 日本NPOセンター
〒100-0004 東京都千代田区大手町2-2-1新大手町ビル245
TEL:03−3510−0855
FAX:03−3510−0856
E-mail:messe@jnpoc.ne.jp
受付用Web:http://www.jnpoc.ne.jp/event/messe/
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プログラムの詳細、参加申し込みは→ http://www.jnpoc.ne.jp/event/messe/
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