大川端だより(244)


11月4日(日)に生駒市長をゲストに招いて行う「遊学亭?」(遊学亭のお申込みは次のURLからどうぞ!http://www.osakavol.org/subscr/yugakutei_sub.html)で、“亭主”役を務めるので、生駒市のホームページの「市長日記 関西一魅力的な住宅都市をめざして」(URL: http://www.city.ikoma.lg.jp/blog/)を時どき覗いている。市長職というのは多忙を極めるだろうから「日記」と言っても毎日書かれているわけではない。ある程度間隔をあけて、大体800字から1600字程度のエッセイをUPされている。


これを読むと、山下市長の考え方や人となりが分かるので、フォローするようにしているが、最新の日記は昨日(10月10日)書かれたもので「安倍前首相辞任と民主主義」と題されている。このエッセイの最後は、次のような文章で締めくくられている。


「『地方自治は民主主義の学校である』というのは有名な言葉ですが、私は是非それをこの生駒市で実践したいと考えております。私が情報公開、情報提供に熱心なのもこういう理由からです。市民と共に、本市において民主主義が正しく機能する地方自治体を創り上げることが、私の夢の一つです。」 その心意気や良し!


この一つ前は、10月03日のエントリーで、タイトルは「“カラワリ大作戦”とは…?」。「カラワリ大作戦」というのは、兵庫県明石市役所が今月から開始する職員セミナーの名称で、「お役所仕事の殻」「行政の殻」を破るという意味らしい。NPO法人・コミュニティ・サポートセンター神戸(CS神戸)の中村順子理事長がよくおっしゃっている「カチワリ(価値割り)」(定年退職者が地域へ帰っていくときにまず必要なのは、企業人の時の価値観をぶち壊すこと、というような意味)と似ている。ひょっとしたら、真似かも…(笑)。


山下市長は、来年の1月にこのセミナーの講師に招かれているということだ。サブタイトルとして「情熱市長に学ぶ」が掲げられており、山下市長以外に、加西市の中川暢三市長、三木市の藪本吉秀市長、芦屋市の山中健市長と、錚々たる顔ぶれである。


こういう動きは注目に値すると思う。なぜなら、市政改革はまず職員の価値観をタテ割り意識、お上意識から、市民中心主義に変換しなければ絶対に成功しないからである。明石市は人材育成基本指針として、「時代の変化を敏感に察知し、市民の視点に立って考え、新たな課題に挑戦する職員」を育成する、としているが、山下市長も、「本市にとっても全く同じであります。また、そのためには、『前例踏襲』『縦割り』といった職員の意識改革がまず必要であるということは、私も日々痛切に感じているところです」と書いている。


改革派の市長たちが連携して行政職員たちの意識改革に乗り出したのである。注目せざるにはおれない動きであろう。山下市長も、孤軍奮闘ばかりでは疲れてしまうだろうから、同じ志を持つこのような形での「市長連合」は心強い味方になるに違いない。