大川端だより(208)

14日(土)、15日(日)、16日(月)の3連休はどの日も市民活動系の講座などがあって、休みなし。ある講座に出ていて思ったのは、これからNPOは、人を育てる、というところに意を用いないとなかなかしんどそうだということだ。NPO法人数が3万を超え、やっと市民活動が日本の社会に根付き始めたが、今のリーダー層は押しなべて優秀で行動力のある人もたくさんいるが、次世代がどれほど育っているか、という点では心もとない感じがする。


ここ十年か二十年に何かの活動を立ち上げた第一世代は、どんどん活動を広げ、組織を大きくしていって、社会的なインパクトを与えることができた。だが、その優秀な第一世代も年々歳を取っていき、やがては表舞台から退場しなければならないわけだから、とくにNPO法人として組織化したところは、後継者を育てて活動を継続していかなければ意味がない。


しかし、まだ第一世代は一生懸命に走り続けているところだから、活動そのものについては必死で考えていても、次の世代を育て、活動を次へ受け渡すことには意識が回っていない、もしくは意識はしていてもそのことを考える時間的な余裕がない、ということが多い。だけど今、NPO・市民活動業界全体で“人育て”について真剣に考える必要があるのではないかと思う。それをしないと、日本の市民活動は第一世代のカリスマたちが退場すると崩壊しかねないと思う。