大川端だより(177)

昨日は大きいニュースが3つも飛び込んできた。有名人の死が2件、そして、カンヌでの河瀬監督のグランプリ受賞である。この映画も死に関係があるテーマらしい。


出先から事務所へ戻る途中、環状線大阪駅でキオスクに並べられた産経新聞の夕刊がでかでかと1面に松岡農水相の死を報じていたので思わず買ってしまった。昨日の夕方4時ごろの時点ではまだ他の新聞には出ていなかった。


松岡農水相の自殺に関して安倍総理が「慙愧に堪えない」とコメントしていたが、文脈から考えてどうも「残念で仕方がない」という意味で使っているように思う。しかし、「慙愧に耐えない」は「恥じ入って堪えられない」という意味だから、安倍総理の真意とは異なるのではないか…。それとも、自分が松岡氏の任命権者であることに恥じ入っている、ということなのだろうか。


石原某は松岡氏自殺のニュースを聞いて「彼も武士だったんだね」というようなことを言っていたらしいが、どうもこの国の権力者たちの考え方や行動を見聞きするにつけ、われわれ市民はそれこそ「慙愧に堪えない」のである。