大川端だより(173)


ウォロの6月号で取り上げる地下鉄「今里」駅の駅ボランティア実験を取材。なかなか面白い試みである。主催は、「市民とともに歩む市営交通モニター会議」。実は、ぼくもモニターなのだが、あんまり会議には出られていない。しかし、このモニター会議はNPO、市民活動関係者も多く、単なるお飾り的な市民参加の会議ではなく、労働組合が本格的に市民とのコラボレーションを企図して立ち上げたものである。


この「駅ボラ」も、会議の席上、モニターたちが発案したものである。当日はモニター、労働組合員(サポーター)、地元の食育グループの人たち計20人が朝の9時から12時まで、利用客の案内をしたり、車いすの介助をしたり、チラシを配ったり、通行人に話しかけたり、アンケートを取ったりした。


現在、大阪市営の地下鉄とバスは民営化を含めた経営形態のあり方を検討されているのだが、市民にとって地下鉄はどのような位置づけなのか、今回の「駅ボラ」実験の結果では、高齢者や小さい子ども連れの母親などには利用しにくい乗物であることが分かった。乗り換えの通路が長すぎることや、路線によっては人が少なくて歩くのが怖いなどの意見が聞かれた。今回の実験では、駅でのボランティア活動の可能性と有用性が見えたように思う。