大川端だより(37)

団塊の世代」というのは、1947年から1949年の3年間に生まれた人たちのことだ。ぼくは彼(彼女)らより一つ年上なのだが、シンパシーは感じている。学生時代には社会に対して反乱を起こしたが、結局、体制に押さえ込まれて挫折。仕方なく企業に入った人も多かった。企業では無我夢中で働いて、日本を世界の経済大国にした。そんな彼らが来年から順次定年を迎えるが、不完全燃焼感を感じている人も多いのではないかと思う。もう一回、燃焼して、社会を照らして欲しいものだ。昔、「夕暮れ族」というのがあったが、団塊世代は「夕焼け族」になって欲しいと思う。日没前に、燦然と輝くゴージャスな夕焼け。真夏の太陽のようにキラキラ輝くだけではなく、終焉に向かう諦観を秘めながら、社会に対してもう一度アクションを起こして欲しいものである。定年後のヴィジョンが蕎麦打ちや田舎暮らしなのも一概に悪いとは言わないが、もっと社会的にインパクトのあるアクションを期待したい。